集合
定義 事実
集合とは、明確に定まる対象の集まりで、対象を要素という。例えば
A={2,4,6}
と書き、4∈Aは4がAに属することを表す。反対に5∈/Aである。
順序や重複は集合を変えない。{2,4,6}、{6,4,2}、{2,2,4,6}は同じ集合である。重要なのは、どの要素が属するかだけである。
集合の記述 事実
要素を列挙できる:
B={a,e,i,o,u}
または性質で定められる:
C={n∈N∣n<5}={0,1,2,3,4}
ここでは0∈Nという約束を用いる。縦線は「…を満たす」と読む。性質は対象が集合に属するかを曖昧なく決めなければならない。
空集合、等しさ、濃度 事実
空集合∅は要素を持たない。{∅}は空集合そのものを一要素として持つので別物である。
二つの集合は要素が完全に同じなら等しい。有限集合Aの濃度$|A|$は要素数である。A={2,4,6}なら$|A|=3$。
包含と部分集合 事実
Aの全要素がBにも属するときA⊆Bと書く。例えば
{2,4}⊆{1,2,3,4}
所属と包含は異なる。2∈Aは対象と集合を、A⊆Bは二集合を比較する。どの集合も自分自身の部分集合であり、空集合はすべての集合の部分集合である。
三つの基本演算 事実
A={1,2,3}、B={3,4}とする。
| 演算 | 意味 | 結果 |
|---|---|---|
| 和集合 A∪B | AまたはBの要素 | {1,2,3,4} |
| 共通部分 A∩B | AとBに共通する要素 | {3} |
| 差集合 A∖B | Aに属しBに属さない要素 | {1,2} |
和集合の「または」は両方を含む。両方にある要素も和集合に属するが、一度だけ現れる。全体集合Uを定めたとき、UにおけるAの補集合はU∖Aである。全体集合なしでは「Aの補集合」は不完全である。
図は助けるが定義ではない 事実
ベン図は集合を領域で表し、重なりが共通部分、領域の結合が和集合を示す。図は思考補助であり定義ではない。証明は所属条件に戻る。
A∩B⊆Aを示すにはx∈A∩Bを取る。定義からx∈Aかつx∈Bなのでx∈Aである。
この抽象化が役立つ理由 事実
集合は数学と計算機科学に共通の語彙を与える。値の領域、問い合わせ結果、グラフの頂点、規則が受理する場合を集合として扱える。関係は順序対の集合となり、関数は定義域と終域を使う。集合は関係、関数、データベース、確率、グラフの直接の前提である。
まとめ
集合は要素で決まり、所属は対象と集合を結び、包含は集合を比較し、和集合・共通部分・差集合が新しい集合を作る。
